2025年2月9日の礼拝メッセージ

聖書箇所 マタイの福音書第15章12~20節

主題聖句:

口から出るものは心から出て来ます。それが人を汚すのです。悪い考え、殺人、姦淫、淫らな行い、盗み、偽証、ののしりは、心から出て来るからです。

      マタイの福音書第15章18節

本日の説教要旨:

「心を癒やす主イエス①」

①殺人(第六戒)

…律法学者たちは、十戒の「殺してはならない」(出エジプト20:13)に「他人を殺す者はさばきを受けなければならない」という規定を付加することで、実際の殺人行為のみの問題に限定しましたが、主イエスは「兄弟に対して怒る…『ばか者』『愚か者』と言う」のも本質的に殺人と同じだ、と言われました(5:21~22、Ⅰヨハネ3:15)。そんな醜い感情を内に秘めているのが私たち人間です。

②姦淫・淫らな行い(第七戒)

…「姦淫」は結婚関係がある中での性的罪、「淫らな行い」は結婚関係の有無に関係なくすべての性的罪のことです。律法学者たちは、十戒の「姦淫してはならない」(出エジプト20:14)を、実際の姦淫行為に限定しましたが、主イエスは「情欲を抱いて女を見る者はだれでも、心の中ですでに姦淫を犯した」と言われました(5:27~28)。「頭の上を誘惑の鳥が飛び回ることは、誰にも避けることができない。しかし、その誘惑の鳥が、髪の毛の中に巣を作ってしまうのを防ぐことはできる」(ルター)。これををより確かにするのが、自我の磔殺と内住のキリストによるきよめの恵みです(ガラテヤ2:19~20)。

③盗み(第八戒)…

実際の盗みだけでなく、悪意に満ちた噂や陰口で人の評判を落とすなら人の信用を盗むことになり、地位や権力を用いて人を支配するなら人の自由や権利を盗むことになり、神のものを盗む罪もあります。

 私たちが「悪い考え」から解放され、真に自分らしく最高に生きることができるようにと願っておられる神の前に、サマリアの女性やザアカイのように正直に出る人は幸いです。