2022年4月3日の礼拝メッセージ
聖書箇所:ルカの福音書23章32~38節
主題聖句:父よ、彼らをお赦しください。彼らは、自分が何をしているのかが分かっていないのです。(ルカの福音書23章34節)
本日の説教要旨:金曜日の朝9時、「どくろと呼ばれている」ゴルゴダの丘に三本の十字架が立てられ、真ん中にイエスが、両側に強盗がつけられました。十字架の下からは役人や兵士、民衆がイエスをあざ笑い、上からは「『これはユダヤ人の王』と書かれた札」がイエスを侮辱し、横からは犯罪人までもがイエスを罵る(39節)という精神的侮辱と肉体的苦痛の極限状態の中、イエスが最初に発せられた言葉が、「父よ、彼らをお赦しください。彼らは、自分が何をしているのかが分かっていないのです」と言う祈りでした。この祈りはまさに、「自分の敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」(マタイ5:44)という山上の説教の実践であり、これによって極悪非道の強盗のひとりの良心も鮮やかに目覚めました(39~43節)。これだけ見ても、イエスこそ神の御子、真の救い主であることの何よりの証拠です。 しかし私たち人間は、そのようなことさえまるでわからない神音痴で、自分が「何をしているのか」、神の前にいかに罪深い存在であるか、まるで「分かっていない」存在です。真の神がわからず、そのため自分自身さえもわからないというのが人間の悲惨な現実です。そんな私たちを罪と滅びから救い出すためにイエスは来臨し、十字架と復活による救いを完成してくださいました。その救いにあずかるために必要なことは、神に背を向けた的外れな生き方を180度方向転換して神に向き直る「悔い改め」と、私の罪のために十字架上で死なれた「主イエスに対する信仰」だけです(使徒20:21)。