2022年5月1日の礼拝メッセージ

聖書箇所:ヨハネの福音書20章24~29節

主題聖句:あなたはわたしを見たから信じたのですか。見ないで信じる人たちは幸いです。(ヨハネの福音書20章29節)

本日の説教要旨:弟子たちが復活のイエスに出会った喜びにあふれて、「私たちは主を見た」と口々に語る中、その場にいなかったトマスは、「私は、その手に釘の跡を見て、釘の跡に指を入れ、その脇腹に手を入れてみなければ、決して信じません」と仲間を嘲笑うかのように言いました。トマスの心中では、復活などとても信じられないという思いと、しかしそれが本当なら自分も復活のイエスにお会いしたい、どうして自分だけお会いできなかったのかという思いとが入り混じっていたことでしょう。そんなトマスの胸の内を誰よりもよくご存じのイエスは、再び御姿を現して、真っ先にトマスのところに行かれました。トマスの言葉を聞き、疑いも葛藤もすべてご存じのイエスは御傷を示しながら、「信じないものではなく、信じる者になりなさい」と優しく語りかけられました。トマスは触るまでもなく、「私の主、私の神よ」と告白しました。

 「見ないで信じる人たち(複数形)」とは、トマスだけでなく私たち読者すべてを含んでいます。イエスは昇天され、肉眼では見えなくなりましたが、「信仰は聞くことから始まります。聞くことは、キリストについてのことばを通して実現するのです」(ローマ10:17)。御言葉と御霊によって、イエスを「見ないで信じる」ことができるゆえに「幸い」なのです。疑いや迷い、思い煩い等で霊の眼が曇りやすい私たちに、復活のイエスは「わたしの愛を、わたしの計画の最善を、わたしの守りを『信じない者ではなく、信じる者になりなさい』」と招いておられます。