2022年11月13日の礼拝メッセージ
聖書箇所 列王記第一3章3~15節
主題聖句:神の知恵が彼のうちにあって、さばきをするのを見たからである。(列王記第一3章28節)
本日の説教要旨:「知恵と判断の心を与える主」
「主は夜の夢のうちにソロモンに現れ…『あなたに何を与えようか。願え』」と言われました。あなたなら一体何を願うでしょうか。その答えによって、その人の価値観や人生観、信仰があらわになるような本質的な問いです。ソロモンは、父ダビデに代わって王とされた自分はまだまだ未熟者で、イスラエル王国を治めるには力不足だと謙虚に認めた上で、「聞き分ける心(直訳「聞く心」)」を願い求めました。ヘブル語で「聞く」と「従う」とは同語ですから、「聞き分ける心」とは、聞いて従う心のことです。ソロモンは、主のみことばと御心に全く聞き従う心こそ、王国を治める上で真っ先に必要なものであることを知っていたのです。
このソロモンの願いは「主のみこころにかなった」ので、神の知恵が豊かに与えられました。その実例が16~28節、この名さばきが評判となり、イスラエルはソロモンが確かに主によって立てられた王であり、その知恵は主からのものであることを認め、ますます尊敬するようになりました。
私たちも思いがけない問題に出くわすことがあります。そのとき、人間的な知恵や策略を用いて乗り越えようとすると、かえって事態が悪化したり、行き詰まったりするものです。しかし、神の知恵は絶対行き詰まらないばかりか、難局を打破することさえできます。私たちが真に願い求めるべきものは、この神の知恵ではないでしょうか。
しかし忘れてならないのは、神の知恵を求める前に、みことばに聴従する心が不可欠だということです。謙遜にみことばに聴従することこそ、神の知恵の中心だからです。ソロモンはこの点で失敗し、王国分裂をもたらすことになったのです。