2023年2月12日の礼拝メッセージ

聖書箇所 ダニエル書1章8~16節

主題聖句:

ダニエルは、王が食べるごちそうや王が飲むぶどう酒で身を汚すまいと心に定めた。

      ダニエル書1章8節

本日の説教要旨:「神の前に真実に生きる」

 バビロン王は、捕囚の民イスラエルの中から「王族や貴族を数人選んで連れて来させ」、三年間彼らを養育し、自分に仕えさせようとしました。その中にダニエルと三青年がいました。まず彼らは、真の神信仰の表明であるイスラエル名から、偶像にちなんだバビロン名に変えられました。さらに、日々彼らに与えられる「王が食べるごちそうや王が飲むぶどう酒」は、偶像に供えられたものでした。それらを飲食することは、偶像崇拝に加担することになり、バビロンの不道徳な風習に飲み込まれてしまう恐れがある、と考えたダニエルたちは「身を汚すまいと心に定め」ました。王の怒りを買っていのちを失う危険もありましたが、ダニエルたちは神に信頼して信仰を貫き通す道を選択しました。

 「心に定めた」という語は、10:12にもう一度出てきます。このときからずっと、神はこれまで以上にダニエルたちとともにいて、守り支え続けておられた、ということです。神はこのダニエルたちの信仰に答えて「宦官の長の前に恵みとあわれみを受けられるようにされ」、「食べるはずだったごちそうと飲むはずだったぶどう酒を取り下げ…野菜を与えることにした」。そうして三年後、ダニエルたちは「王が食べるごちそうを食べているどの少年よりも顔色が良く、からだつきも良かった」ばかりか、誰にも負けない知識や知恵も備えていました。

 ダニエルたちが置かれていたのは、神を畏れない異教の社会で、今の私たちとよく似ています。こうした世で神を信じ愛して生きようとするとき、一時的に摩擦が生じたり、不利益を被ったりすることがあるかもしれませんが、人の顔や批判を恐れず、明確に信仰に立って行動するとき、神は必ず助けの御手を差し伸べ、祝福してくださるのです。