2023年７月９日の礼拝メッセージ

聖書箇所　マタイの福音書４章１～１１節

主題聖句：

それからイエスは、悪魔の試みを受けるために、

御霊に導かれて荒野に上って行かれた。

　　　　　　マタイの福音書４章１節

本日の説教要旨：｢主イエスも誘惑にあわれた｣

①誘惑の時期

　主イエスは、受洗のときに注がれた｢御霊に導かれて荒野に上って行かれ｣ると、そこに悪魔の誘惑が待っていました。天から聖霊が降り、神の御声が臨んだ直後、いわば霊的に高められた直後のことです。順境の時こそ油断禁物。自分の知恵や経験に頼らず、神に拠り頼みましょう。

②誘惑の本質

　悪魔は主イエスに罪を犯させ、救い主としての資格を失わせようとして三度誘惑しました。そして今も悪魔は、主イエスを信じて生きようとする私たちに、あの手この手を使って挑み、みことばの約束を疑わせ、神を隅っこに追いやらせ、神の力が働くのを妨げようとしています。

③誘惑の撃退

　主イエスは、悪魔の誘惑を神のみことばによって退けられました(申命記8:3､6:16､13)。｢御使いたち｣と父なる神の守りもありました。イスラエルの荒野の40年間は敗北の連続でしたが、主イエスは荒野の40日間、真のイスラエルとして誘惑に勝ち、イスラエルの失敗と弱さを踏み直されました(2:13~23)。悪魔は一時的に主イエスを離れましたが、十字架による救いを台無しにしようと、最後の最後まで執拗に誘惑してきました(マタイ16:21～23､ルカ22:39～46､マタイ27:39～44)。この悪魔の手ごわさを誰よりもご存じの主イエスは、｢わたしに下さったあなたの御名によって、彼らをお守りください｣(ヨハネ17:11)と今も祈っておられます。誘惑にあい、誘惑に勝利された主イエスだからこそ、私たちの弱さや苦悩に共感し、的確な助けの手を差し伸べることができるのです(ヘブル4:15､2:18)。