2023年7月16日の礼拝メッセージ

聖書箇所 マタイの福音書4章1~11節

主題聖句:

「人はパンだけで生きるのではなく、

神の口から出る一つ一つのことばで生きる」と書いてある。

      マタイの福音書4章4節

本日の説教要旨:「人は神のことばで生きる」

①誘惑の内容

 主イエスの受洗時に臨んだ「これはわたしの愛する子。わたしはこれを喜ぶ」(3:17)という父なる神の認証宣言を悪魔は認めた上で、「あなたが神の子なら(神の子なのだから)、これらの石がパンになるように命じなさい」と挑んできました。自らの空腹を満たすだけでなく、飢餓に苦しむ多くの人々を救う社会改革者になってはどうか、という誘惑です。悪魔の誘惑の根底には、十字架と復活による神の救いのご計画を何としても阻止しようとする魂胆が潜んでいました。

②誘惑の撃退

 主イエスは悪魔の魂胆を見抜いて、「『人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばで生きる』と書いてある」と言って誘惑を退けられました。不信仰と不従順のために約40年も荒野を放浪するイスラエルのために、神は天からマナを降らせて養い続けられました。「それは、人はパンだけで生きるのではなく、人は主の御口から出るすべてのことばで生きるということを、あなたに分からせるためであった」(申命記8:3)。民は、人が生きていく上で「パン」も大切だが、それ以上に「パン」を与えてくださる神と「神の口から出る一つ一つのことば」によって養われることはもっと重要だ、ということを学び取りました。今は「主のことばを聞くことの飢饉」(アモス書8:11)です。みことばに信頼しないから、人の言葉に惑わされたり、人の顔を恐れたりするのです。主イエスは空腹の極限で神の御心を選択されました。ゲツセマネの祈りと十字架につながる重大な選択でした。私たちもみことばに生きる決断をしましょう。