2023年10月15日の礼拝メッセージ
聖書箇所 マタイの福音書 8章18~22節
主題聖句:
マタイの福音書 8章22節
本日の説教要旨:
「まずわたしに従って来なさい」
律法学者が「あなたがどこに行かれても、私はついて行きます」と申し出ると、主イエスは「狐には穴があり、空の鳥には巣があるが、人の子には枕するところもありません」と冷たく突き放されました。律法学者の言葉は、十字架前夜のペテロの言葉とどこか似ています。大見栄切ったペテロですが、その舌の根も乾かぬうちに三度も主イエスを否認してしまいます(ルカ22:33、54~62)。主イエスが望まれるのは、景気の良い大言壮語ではなく、本気で信じ、本気で従うことなのです。
すでに「弟子」として従い始めている人が「まず行って父を葬ることをお許しください」と申し出ると、主イエスは「わたしに従って来なさい」と言われました。他の人でもできることは他の人に任せておきなさい、主の弟子であるあなたはあなたにしか果たせない使命に生きることを何よりも優先しなさい、ということです。主イエスは「まず行って父を葬ることをお許しください」の「まず」に反対されたのです。「まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはすべて、それに加えて与えられます」(6:33)の「まず」と深く関係しています。主イエスに従って生きるには、「まず」何をしなければならないのか、第一のことと第二・第三のこととを取り違えてはならない、ということです。この弟子は、主イエスに従うことを後回しにしたのです。「充分従う覚悟はできている。ただその前に、『まず一つだけかたづけてから』と『まず』の割り込みは後を断たない…いつも自分の『まず』と、自分の『その前に』が不動の一位を占め続ける…一つの『まず』を許し、一つの『その前に』を受け入れるなら、神の機会は万年次点に終わってしまう。『どうしても必要なことはわずかです。いや一つだけです』…自分の『まず』を追放せよ」(吉持章師)。