2023年11月19日の礼拝メッセージ
聖書箇所 マタイの福音書 9章14~17節
主題聖句:
マタイの福音書 9章17節
本日の説教要旨:
「新しいぶどう酒は新しい皮袋に」
マタイが感謝にあふれて「取税人たちや罪人たち…イエスや弟子たち」を招いての食事中、ヨハネの弟子たちやパリサイ人たちもやって来て、「なぜあなたの弟子たちは断食をしないのですか」と主イエスに質問したので、三つの譬え話を用いて教えられました。「花婿」イエスがともにいる今は宴たけなわで、主イエスとともにいることを大いに喜ぶべきです。「真新しい布切れで古い衣に継ぎを当て」ると、さらしていない「真新しい布切れ」だけ縮んで「衣を引き裂き、破れがもっとひどく」なります。発酵しきっていない「新しいぶどう酒」を、弾力性に乏しい「古い皮袋」に入れると、発酵に伴う圧力で古い「皮袋は裂け、ぶどう酒が流れ出て、皮袋もだめになります」。「真新しい布切れ…新しいぶどう酒」は、主イエスがもたらした福音と生活のことであり、「古い衣…古い皮袋」は、パリサイ人たちの教えと生活のことです。
私たちも主イエスを信じて新しいぶどう酒を味わったはずですが(エペソ2:11~12)、いつの間にか窮屈で喜びのない信仰生活になっていないでしょうか。その原因の一つが「諦め」です。「だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です」(Ⅱコリント5:17)。どうせ自分は駄目だと諦めない限り、「だれでも」常に可能性があります。もう一つの原因は「繕い」です。自分の内側のほころびや弱さをパリサイ人のように努力や修養で繕って、形だけ整えようとする律法主義的信仰です。そうではなく、努力や頑張りでは到底間に合わない惨めな自分であることを正直に認めて、「古い人を…脱ぎ捨て…新しい人を着ること」(エペソ4:22~24)です。すると時々刻々主イエスのいのちに満ちあふれ、やがてその恵みは周囲にあふれ出るほどになることでしょう。サマリヤの女性がまさにそうでした(ヨハネ4:1~30)。