2023年11月26日の礼拝メッセージ
聖書箇所 マタイの福音書 9章18~22節
主題聖句:
すると見よ。十二年の間長血をわずらっている女の人が、イエスのうしろから近づいて、その衣の房に触れた。
マタイの福音書 9章20節
本日の説教要旨:
「信仰のタッチ」
①長血の女性の苦痛
「十二年の間、長血をわずらっている女の人が…多くの医者からひどい目にあわされて、持っている物をすべて使い果たしたが、何のかいもなく、むしろもっと悪くなっていた」(マルコ5:26)。しかも律法によって「汚れた者」とみなされ、社会から阻害されていました(レビ記15:25~30)。肉体的・経済的・社会的に苦しみ続けていた女性です。
②長血の女性の信仰
主イエスの評判(マルコ3:10)を耳にした彼女は、「『この方の衣に触れさえすれば、私は救われる』と心のうちで考え(考え続けていた、の意)」、来る日も来る日も自分に言い聞かせていました。遂に念願のチャンスが到来すると、勇気を振り絞って「イエスのうしろから近づいて、その衣の房に触れた」。すると彼女は即刻癒やされ、「イエスも、自分のうちから力が出て行ったことにすぐ気がつき」、「娘よ、しっかりしなさい。あなたの信仰があなたを救ったのです」と宣言されました。
群衆は「四方八方から押し迫って…取り巻いて」(詳訳)押し合いへし合いしている状態です。多くの人が主イエスに触っていたはずですが、主イエスの「うちから力が出て行」くような触り方をしたのは彼女だけでした。群衆の場合は単なる物理的タッチに過ぎなかったのに対して、彼女の場合は明確な願いに基づく信仰のタッチであったからです(「触れた」は、しがみつく、密着させる、の意)。
主イエスの周りをウロウロするだけでは何の変革も起こりません。「苦難の日に わたしを呼び求めよ。わたしはあなたを助け出し あなたはわたしをあがめる」(詩篇50:15)。人間的小細工を一切放棄し、明確な願いをもって主イエスに近づき、主イエスが「さわられた」と感じるような信仰のタッチをしましょう。これこそ信仰者の武器です。