2024年3月24日棕櫚主日の礼拝メッセージ

聖書箇所 ヨハネの福音書 12章1~11節

主題聖句:

マリアは、純粋で非常に高価なナルドの香油を一リトラ取って、イエスの足に塗り、自分の髪でその足をぬぐった。家は香油の香りでいっぱいになった。

      ヨハネの福音書 12章3節

本日の説教要旨:

「愛の浪費」

①愛は惜しみなく献げる(1~6節)

 「マリアは、純粋で非常に高価なナルドの香油を一リトラ(約328グラム)取って、イエスの足に塗り、自分の髪でその足をぬぐ」いました。ユダは「どうして、この香油を三百デナリ(労働者の年収)で売って、貧しい人々に施さなかったのか」、弟子たちは「何のために、香油をこんなに無駄にしたのか」(マルコ14:4)と非難しますが、主イエスは全人類の罪のため、香油の壺どころではなくご自身のからだを十字架上で砕かれ、香油どころではなく尊い血潮を注ぎ出されました。やがて自分のために死のうとしておられる主イエスのために注ぐ香油を「無駄」と言うのなら、神に散々背き続けてきた罪人のために流す十字架の血潮に勝る「無駄」はありません。しかし「私たちがまだ弱かったころ…まだ罪人であったとき…敵であった」「私たちのために死なれたことによって、神は私たちに対するご自分の愛を明らかにしておられます」(ローマ5:6~10)。私は愛の浪費の結果です。

②愛は今の時を生かす(7~11節)

 マリアは主イエスの「葬りの日のために」あらかじめ香油を注いでいたのです。十字架を前にした主イエスにとって、どんなに大きな慰めだったことでしょう。主イエスは弟子たちに十字架につけられて死ぬことを度々語ってこられましたが、誰が一番偉いか論じ合うような弟子たちには、主イエスの御思いを知る由などありませんでした。しかし主イエスを深く愛するマリアは、弟子たちが感じ取れなかった主イエスのハートを感じ取り、主イエスの最期がそう遠くないことを察知し、「機会を十分に活かし」(エペソ5:16)、あのような行動に出たのです。この時を逃したら、再チャンスはなかったでしょう。祝福の秘訣は「Now(今)」。